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事例紹介

Case

出版システム専門書出版

学事出版
販売管理システムを短期間で導入
データの一元管理も実現

新聞記事の内容《PDF》 A4資料《PDF》

出版ERPシステム
(出版ERPシステム 販売管理)
学事出版株式会社 様(文化通信bBB 2013/9/2 掲載)

学事出版㈱

設 立 1950年創業、1963年創立
資本金 1380万円
代表者 代表取締役社長 安部英行
所在地 〒101-0021  東京都千代田区外神田2-2-3
電 話 03-3255-5471

 教育書出版社の学事出版は、今年5月に光和コンピューターの販売管理システムを稼働させた。以前使っていたシステムのサーバー容量が足りなくなり、当初予定より早い導入となったようだ。カスタマイズは極力抑え、業務を新システムに合わせる形で短期間での導入を実現したという。

サーバーの容量不足で導入を決定

 学事出版は1950年に創業した教育書専門の出版社。主に教員向け教育書と教材を発行しており、2012年の新刊点数は73点、稼働点数は約800点。このほか、月刊雑誌の『月刊プリンシパル』『中等教育資料』『月刊高校教育』『月刊生徒指導』『学校事務』、季刊雑誌の『授業づくりネットワーク』、学期刊雑誌の『使える授業ベーシック』という定期刊行物を発行している。

 同社は7年ほど前からオフコン(AS400)の出版システムを利用してきたが、「データを活用するために、プリントアウトした帳票からパソコンに再度入力するといった手間がかかっていました」(総務部経理課・阿部麗司氏)など、使い勝手に問題を感じていたという。

 さらに、システムのサーバーが容量不足となり、そのままのシステムで対応するには大きな費用がかかることが判明。これを機会にパソコンのシステムに移行することを決定し、2012年2月頃から新システム移行の検討を開始した。

経験値から光和コンピューターを選択

 当初、光和コンピューターを含めた4社のシステムを候補に検討した。5月頃に各社のデモンストレーションを行い、夏には光和コンピューターに決定。

 決定の理由を、安部英行社長は「光和は多くの出版社のシステムを手がけて、豊富な事例を持っている」ことだったと説明する。

 営業部・菅田信男商品管理課長は「他社にも魅力的なシステムはありました」と振り返るが、「当社は直販が3割ぐらいあり、専門書なので独自のやり方が多いのです。経験値からいって選択肢は光和コンピューターに絞られました」と述べる。また、早急に導入しなければならないという当時の事情からしても、「半年で稼働できるのは光和さんしかなかったと思います」と安部社長は話す。

平行稼働1ヵ月でスタート

 9月下旬から要件定義などの開発を開始。今年4月に旧システムと新システムの平行稼働を1ヵ月間行った後、5月に本稼働にに至るというスピードで作業を進めた。「修正点はまだありますが、とりあえず稼働することができた」と菅田課長。

 短時間で稼働させるために、大きなカスタマイズは行わず、業務をシステムに合わせて変更した。

 例えば、これまでは、日常の作業をパソコンで処理し、伝票を発行するためにオフコンに再入力していたため、入力のたびにチェックできていたが、新システムでは一度入力したデータがその後の作業にも反映されるため、かえってチェックができなくなる。こうした新たな業務の流れに慣れるために、「あと1年はかかるでしょう」(菅田課長)とみている。

データの一元化管理を実現

 それでも、新システムに移行したことで、すべての在庫管理がリアルタイム化されるなど、メリットも大きいという。

 具体的には、同社では取次や直販への出荷をすべて本社の商品管理部門で行っているというが、これまで、直販はパソコンソフトで管理していたため、オフコンの在庫情報の引き当てが週に1回で、実在庫とデータのズレが発生していた。新システムでは、すべて同じデータベースで処理するようになったため、在庫情報がリアルタイムに反映されるようになったという。

 また、在庫の保管を委託している倉庫業者・大村紙業のウェブサービスを利用することで、倉庫の在庫もほぼリアルタイムに把握できるようになった。

データ蓄積されれば販促への活用も

 また、販売や顧客管理などのデータベースが一元管理されるようになったため、今後は過去の購入履歴などに応じて、ダイレクトメールを発送するなど、直販の顧客分析も可能になるとみている。ただ、現時点ではデータの蓄積が少ないが、「以前のシステムより細かい情報も入れるようになったので、あと3年ぐらい蓄積すると力を発揮すると思います」と阿部氏は期待を示している。