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事例紹介

Case

出版システム雑誌系出版

カーグラフィック
創刊50年迎えたクルマ雑誌のブランド力
光和コンピューターの広告・販売システムを利用

新聞記事の内容《PDF》 A4資料《PDF》

出版ERPシステム
(広告・販売管理システム店システム)
株式会社カーグラフィック 様(文化通信bBB 2012/5/28 掲載)

株式会社 カーグラフィック

創 立 2010年4月16日
本社所在地 〒153-0063 東京都目黒区目黒1-6-17
       目黒プレイスタワー10階
代表者 代表取締役社長 加藤哲也
事業内容 雑誌出版および販売

 自動車専門月刊誌『CAR GRAPHIC(CG)』を発行する㈱カーグラフィッスは、2010年に二玄社から独立し、今年創刊50周年を迎えた『CG』の発行を続けている。自動車不況といわれる中にあっても、《クルマ》にこだわりを持った読者層に支えられた強いブランド力で、順調に事業を進めているという。

販売元になり販売管理システム必要に

 『CG』は1962年に自動車専門誌として二玄社から創刊され、以来、50年にわたって日本を代表する車雑誌として国内外で高い評価を受けている。同誌のスタッフなどが2010年4月に新会社を設立し、二玄社から同誌の権利の譲渡を受け、同年7月号から発行を開始。当初、二玄社に発売元を委託していたが、翌年4月からは自社で取次の取引口座を取得して、発行・発売元となった。

 広告管理は、過去の実績を引き継ぐ必要があったため、二玄社で使っていた光和コンピューターのシステムを、顧客マスタごと譲り受け、請求書の社名を変更するといった小さな手直しのみで、その後も使い続けている。

 一方、販売管理については、当初は発売元を委託していたため必要なかったが、自社発売に移行することになって、光和コンピューターのパッケージを導入した。

 二玄社で10年以上、同誌の広告営業に携わってきた工藤孝俊取締役広告・販売担当は、「発売を委託していた頃は、毎月いただくレポートの数字を計上するだけでよかったのですが、取次各社との取引が始まると、発行と請求時期のズレや、各社によってやり方が違うなど独自で、システムがなければ対応できませんでした」と述べる。

 現在は同誌1誌だけの管理だが、今後の拡張性を持たせつつ、シンプルなシステムに若干のカスタマイズを加えて利用しているという。

バックナンバーの需要にも応える

 また、同誌はバックナンバーの需要が多いが、定期購読とバックナンバーの対応は、定期購読エージェンシーの対応は、定期購読エージェンシーの富士山マガジンサービスに全て痛くしている。

 「実は二玄社時代は1~2年分しか保管しておらず、バックナンバーも特に本紙等で紹介せず、販売する仕組みもありませんでした。しかし、今の体制になってからは、欲しい人が簡単に買うことができる仕組みが必要だと考え、完売号以外は在庫を持ち、本誌やオフィシャルサイトで紹介しています。ただ、小規模な出版社で定期購読やバックナンバーを社内で対応するのは大変なので、業務委託しました」と工藤取締役は話す。

 誌面では過去の雑誌の特集内容などを紹介するバックナンバーのページを設け、QRコードなどで富士山マガジンサービスに誘導する一方、『CG』を常備している各地書店リストも掲載している。オフィシャルサイトでは、検索を利用する読者に向けて、さらに詳しく目次まで載せている。

改めて特集主義に戻る

 現体制になっても、『CG』の基本的なコンセプトなどに大きな変更はないが、以前より深堀りした特集を掲載するようになった。「創刊当初は1号1ブランドの特集主義でしたが、新体制になったことで、我々にしかできない特集を作ろうと、改めて今の読者に合わせた特集主義を強めています」と工藤取締役。

 読者からの反応も上々で、「しばらく離れていた読者から『最近面白い』という声をいただくこともあります」という。

 国内の自動車市場は縮小傾向にあり、若者が運転免許証を取得しないなど「移動離れ」ともいわれているが、工藤取締役は「確かに国内の自動車輸入車市場は縮小傾向にありますが、今年1~3月は輸入車市場がここ数年で最高の売り上げを記録しており、元気を取り戻しつつあります。『CG』の読者は単にこだわる人が多く、今の流れは当社にとっては良い傾向です。決して悲観していません」と述べる。

600号と50周年で読者底上げ

 『CG』は同社が発行元になった翌日2011年の3月に通巻600号、今年3月には創刊50周年という節目を迎え、600号、601号、そして今年4、5、6月にDVDの付録を付けるなど機年号を発行した。

 もともと走行シーンやエンジン音などを見聞きできる動画コンテンツは自動車雑誌との相性がよく、DVD付録を付けた号は完売しているケースが多い。これら記念号が読者の底上げに結びついているという。

 「独立した後にこのような記念号を出せたことは、『CG』を再認識していただくために、とても良いプロモーションになりました」と工藤取締役。

 今後は、自動車関連の書籍の刊行やブランドを活かしたカスタム出版など、本誌に並ぶ経営の柱を模索していくという。