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事例紹介

Case

書店システム

八木書店
受注サイト「八木書店バーゲンブックストア」
コスト削減・省力化に効果

新聞記事の内容《PDF》 A4資料《PDF》

書店システム(Webシステム)
(八木書店バーゲンブックストア)
八木書店様(文化通信bBB 2016/11/28 掲載)

株式会社 八木書店

代 表 八木 唯貴
資本金 1,000万円
所在地 〒101-0052
東京都千代田区神田小川町3-8
電 話 バーゲンブック販売部 03-3291-2966
バーゲンブック仕入部 03-3291-2964
船橋商品センター 〒274-0801
千葉県船橋市高野台5-30-1
電話:047-447-7619

 バーゲンブックの卸販売などの卸販売を手掛ける八木書店は、バーゲンブックの受注をウェブに移行したことで、カタログ作成などのコストを大幅に削減するとともに、受注商品が品切れになるといったロスの防止にも結びつくなど成果を上げているという。

バーゲンブック1万5000点

 同社は1934年(昭9)に創業し、長年にわたり、東京の神保町でバーゲンブックの仕入・卸のほか、古書販売、新刊書籍の取次、出版活動など多岐にわたる事業を展開してきた。中でもバーゲンブックについては、一般書で国内最大の規模を誇る。

 ここで言うバーゲンブックとは、出版社が価格拘束(再販売価格維持)を外した時限再販商品が中心で、英語では「リメインダー」と呼ばれ、日本ではバーゲンブックのほか、特価本、アウトレット本といった呼称が使われる。

 八木書店はバーゲンブックを出版社から買い取って、書店や古書店などに買い切り条件で卸しており、同社の取扱銘柄は常時1万5000点余に達し、毎年、6000点ほどの新着商品があるという。

 書店は旧定価の半額程度で販売し、販売価格の50%程度の高い粗利益を得ることができる。

2011年に受注サイトを稼動

 かっては、書店などに対して、全点目録を送って受注していたが、2011年11月に光和コンピューターによる受注サイト「八木書店バーゲンブックストア」をオープン。全点目録の作成を止めて、新着タイトルだけを掲載するカタログ『バーゲンBookダイジェスト』を毎月発行するようにした。

 「バーゲンブックストア」は、フリーワードで書名、解説などから検索できるほか、「クリスマス」など季節や話題に応じた特集コーナーも開設。また、利用者が発注履歴や「定番登録」を確認して発注することもできる。

 検索結果画面で店とは在庫連動(1時間更新)も行っている。

 同社のバーゲンブックを管理している船橋商品センター(千葉県船橋市)は、昨年の3月から年末年始の5日間を除き全日稼働しており、受注は8時30分、11時、夕方に締めて、中2~3営業日で出荷している。

受注の95%以上がネットに

 以前、システムの仕事をしていた同社・八木唯貴社長は、受注サイトを開設した経緯を、「私がバーゲンブックの仕事を始めた当時、紙と手作業で受注作業を行っていましたが、船橋商品センターは早くから単品管理を行っていたので、ネットのインフラに乗せられると考えました」と話す。

 以前から付き合いのあった光和コンピューターが、ウェブ事業を手掛け始めた時期でもあり、着手から半年ほどで稼働にこぎ着けた。

 現在では受注の95%以上がウェブに移行。分厚い全点目録を作る必要がなくなったことで大幅なコストダウンを実現したほか、EDI化によって、伝票起票や入力といった手間も省けるなど、大きな効果があったという。

 また、カタログとは違って在庫をほぼリアルタイムで更新できるため、人気商品が受注しても在庫が切れているといったタイムラグによるロスもほとんどなくなった。

書影の有無が受注に影響

 サイトの稼働当初、書影が入っていたのは1万タイトルほどだったが、その後、遡及して入力し、いまではほとんどの商品に入っている。中には表紙、中身、背表紙など複数画像が登録されている商品も多い。書影の有無で受注は大きく左右されるという。

 また、同社ではバーゲンブックに独自のJANコードを付番して管理しており、仕入れる店舗にJANコードとバーゲン価格などを印字したラベルもサービスで提供している。商品納入時には納品データもExcel、CSVなどの形式で提供しているため、書店ではPOSなどによる単品管理も可能だ。

 このところ、新刊書店で常設販売するケースも増えており、新刊書店と古書店を合わせるとバーゲンブックの常設店舗は約1500カ所にのぼる。

 出版市場が厳しい中で、消費者のニーズを引き出すバーゲンブックへの注目はますます高まっているようだ。