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お知らせ

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「加速する出版流通システムvol.7」発行にあたって

8月の東北北海道への台風上陸では、多くの方々が被災されました。熊本地震に続き、被災規模の大きさに改めて自然の猛威を感じます。被災地の方々には心からお見舞いを申し上げます。
統計史上初の出来事・想定外の状況……、私たちはこの言葉を何度耳にした事でしょう。想定外の津波による全電源の喪失、そして起こった福島原発事故。今や、統計史上初も想定外も言い訳にはならない地球規模の変動期を迎えているようです。

一方、長く続く出版業界の不況もまだまだ底が見える状況ではありません。2011年6月、ドイツの「図書流通連盟」によって発表された「55のテーゼ」。そこでは、2025年のドイツ出版業界の姿はかなり刺激的で興味深く、日本の出版業界とも共通する問題意識が語られています。

1番目のテーゼ“すべての印刷物がメディアとしての意味を失う。書籍・雑誌・新聞はそれぞれ売り上げが25%減少する。”2番目のテーゼ“最も減少するのは書店店頭での販売で31%減少する”

出版社・書店・図書流通連盟・ロビー活動・ブックメッセ・業界紙・メディアキャンパス・書誌データベース毎に具体的に語られる55のテーゼ。まさに、ここに書かれたテーゼが今日的な出版業界の問題と未来像を予見しています。その危機感が、ドイツにおいて業界を挙げて実現した電子書籍向けのインフラであり、新たなビジネスモデルである「トリノ・アライアンス」の創造に結びついています。

この間、日本における出版業界も、出版社様・取次様・書店様がそれぞれの立ち位置で自身の抜本的な変革にむけて惜しまない努力を続けております。それは持続可能な経営基盤の再確立と言っても良いかもしれません。

出版業界に育ていただいた私どもは、今こそシステムのご提供を軸にして“業務改革”“企業内イノベーション”“マーケティングの進化”等、情報戦略システムの構築、ひいては業界全体のイノベーションにもお役に立たせて頂きたく考えております。

弊社は、出版社様・書店様・取次様・出版倉庫様に多様なシステムをご提供させて頂いてまいりました。市中在庫開示の業界インフラ化・近刊予約情報の推進・直取引EDIの推進・電子コンテンツビジネスの推進・雑誌ブランドビジネスのサポート・ダイレクトマーケティングの支援・店舗活性化の為の店頭端末活用・廉価版POSのご提供・オンデマンド事業の創造・アウトソーシング化のご提案等々。

出版業界の様々なジャンルでシステムをご提供してきた弊社だからこそできる業界改善のご提案も沢山あるかと確信しております。

2003年12月にスタートしました本書掲載の事例紹介も13年目を迎えております。ユーザー様と文化通信社様のお力添えで第7集をご案内させて頂く事が出来ました。取材にご協力を頂いた皆様に感謝を申し上げると共に、この事例集が業界の皆様の改善や改革のご参考になれば幸いです。

2016年9月
株式会社光和コンピューター
代表取締役 寺川 光男

(注)この冊子の提供依頼などの問合せは弊社システム営業部(小堀、石橋宛)

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