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事例紹介

Case

出版システム専門書出版

パッチワーク通信社
短期間でのシステム稼働を実現
多様な直取引処理も簡便に

新聞記事の内容《PDF》 A4資料《PDF》

出版ERPシステム
(販売、物流・・など)
パッチワーク通信社 様(文化通信bBB 2014/7/28 掲載)

株式会社 パッチワーク通信社

設 立 1975年3月22日
代表者 天野義弘
従業員 33
所在地 東京都文京区湯島2丁目21番地2号
電 話 03-3816-5538(代表)
関連会社 株式会社 キルトプランニング
台湾総代理店・光喬有限公司

 パッチワーク通信社は2014年4月に光和コンピューターの販売管理システムを稼働した。取次・書店ルートのほかに手芸店など数多くの小規模取引先との直接取引が多いという同社の販売形態に合わせたカスタマイズを行いながら、約半年という短期間での稼働を実現した。

パッチワークキルトの専門出版社

 同社はパッチワークキルトの専門出版会社として1975年に創業した。社名にもなっている隔月刊誌『パッチワーク通信』などの雑誌やムックを刊行しているほかに、手芸用品の通信販売、一般ユーザーを対象にしたイベント「キルトウィーク」の開催、海外ツアーや海外への出版物の販売などの海外事業といった多様な事業を展開している。

好調な『ソーイング&クロシェ』定期刊行へ

 定期刊行物は、海外事情などを紹介する上級者向けの『パッチワーク通信』をはじめとして、初心者でも入りやすい実用的な季刊誌である『パッチワーク教室』、全国のキルターが情報交換する場にもなっている読者参加型の隔月刊誌『パッチワーク倶楽部』、さらに和布に特化した季刊誌『和布くらふと』、自宅で学べるレッスン書として季刊の『パッチワーク教室』は好評である。

 また、今年4月に刊行したムック『ソーイング&クロシェ』は、ハンドメイドで作る小物を紹介している。若年層の読者を取り込むために同社として初めて手がけた分野だが、取次書店ルートで2万5000部近くを配本しており、「今年出た手芸のムックでは最も売れている商品だと思います。これまでの読者とは違った層を取り込むことができます」(営業本部特販課・定永直人課長)と手応えを得た。

 同書は今後の定期刊行化を予定しており、今年は9月に第2号を刊行し、2015年からは年3回の刊行を予定している。

 これらの定期刊行物のほか、月間7~8点のムックを発行している。

通信販売やイベントなど多様な事業を展開

 こうした出版物の発行とともに、雑誌やムックに掲載した手芸用品の通信販売や、インターネットでの通信販売サイト「BEEMAIL」も運営している。会員数が12万人に達する「友の会」では会報誌「友の会ニュース」を年4回発行し、そこに掲載した商品を会員向けの特別価格で提供する事業も手がけている。

 イベント「キルトウィーク」は、11月に開く「インターナショナル・キルトウィーク横浜」をはじめとして、3~5月に開く「大阪キルトウィーク」「北海道キルトウィーク」「長野キルトウィーク」「キルトウィーク in 福岡」などを開催。最大規模の「インターナショナル・キルトウィーク横浜」には5万人の来場者が訪れる。

オフコンからPCサーバーに移行

 販売管理システムは、これまでオフコンで利用してきたが、「融通がきかず、価格面でも問題がありました」(定永課長)という理由で2013年秋頃から、パソコンサーバー(PCサーバー)システムへの入れ替えを検討し始めた。

 光和コンピューターを選んだ理由は、出版社向けPCサーバーシステムで多くの実績があり、出版業界で大きなシェアを持っていること、そして手芸関係の同業出版社も導入していたため業務への理解があると判断したこと、さらには同社が利用している出版流通倉庫・大村紙業との連携実績があったことなどであった。

半年間で稼働

 導入にあたっては、以前に使っていたシステムのリース期間終了が迫っていたことから、半年で稼働させなければならなかった。

 このため、光和コンピューターの担当者は稼働までの期間、ほぼ毎週3、4日は同社を訪れ、様々なシュミレーションを重ねながらシステムを修正したが、「対応は的確で早かった」と定永課長は評価する。

 同社の販売ルートは、売上金額では取次経由が最も大きいが、卸業者や街のキルトショップ、個人の教室など直接取引の取引先が多いことが特徴だ。

 こうした取引先は1000件近くにのぼる上に、次々に新たな取引先が増えていく。また、「請求先が1カ所で納品先は40カ所あったり、梱包する段ボールがそれぞれ違ったり、外張り伝票が必要な荷物があったりなど、複雑な管理をしなければなりません」(定永課長)といい、通常の取引システムにはない処理が発生する。

 このため、システムには備考欄を設けるなどのカスタマイズを施し、選択肢を選ぶことで、倉庫に対する複雑な指示でも、ある程度、効率的に行うことを可能にした。

新システムの稼働で修正作業が容易に

 システムは営業部門に端末2台を導入し、3人の営業担当者が注文情報の入力など交互に行っている。

 新システムに移行した結果、「使い勝手がよくなりました」と定永課長。

 特に出荷指示した商品が品切れしていた場合などの、納品書や指示書の修正が、これまでに比べて容易になったという。「オフコンの時代は伝票1枚入力するにも時間がかかっていましたが、いまは早くなりました」と定永課長は今回のシステム導入を評価している。